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広島県広島市在住。日本近代史大好きの会社員です。
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ふと原点に立ち返るつもりで思い起こしました。
「私が歴史を始めた理由」

理由はいろいろ。
・父親が歴史スキ
・祖先の事が気になった
・祖父の影響
大きく分けて、この3点。

この中で一つと言われたら、迷わず祖父の影響を上げます。
別に有名な人じゃないです。そういった人と知り合いなわけじゃない。
フツーの一般人です。とても優しい、大好きなおじいちゃんでした。
私事ですが、自分が生まれた時はすでに母方の祖父が他界しており、私にとって父方の祖父が唯一の「おじいちゃん」であり、だからこそなのか、とっても大好きだったんです。

そして祖父が亡くなったのが私が小1の時。
その無くなる前の夏休みの里帰りの時のやりとりが、自分で歴史を調べる原点でした。


あの頃、夏になるとテレビでは終戦の日に関連した「戦争」関係の
番組ばかりが目について、子供としては結構退屈でした。
しかも、うちの家族はそれを元に、あーのこーのと議論を始めるのが好きな奴ばかりで、さらに退屈。
幸い、父方の実家の前には公園があり、その時は退屈のあまり無言で公園まで遊びに出かけたのですが、それに気づいたのか、後から祖父が公園にやってきて、気が付くとブランコで遊んでいる私のすぐそばにいてくれました。
ただ黙ってキコキコとブランコで遊んでいた私に「戦争の話は嫌いかね?」と問ってきました。
聞かれた私は即頷きました。なにぶん、戦争というのがよくわからない。しかし、ただ漠然と「恐い事」というイメージだけは頭にあり、問いに対して“イエス”と返事をした。
そうしたら祖父は「良い答えだね。戦争は良くない。それでいいんだよ。」とだけ言葉を返してきた。
その時なんで聞いたのかわからないけれど、私は祖父の言葉を聞いて「おじいちゃんは戦争をしたことがあるの?」と尋ねた。
「したこと」という聞き方は、今思えばすこし過ちだと思う。気持ちとしては「戦地に行ったことがあるのか?」という思いの質問だった。
祖父は問った私とは目を合わせずに、「(戦地に行ったことが)あるよ。そこでおじいちゃんはやっちゃいけない悪い事をいっぱいやったんだよ。」と答えてくれた。
それ以上は祖父は答えず、私も深く尋ねなかった。今思うとそれは何なのか想像の範囲でしかない。略奪かもしれない。戦闘で人を殺したということかもしれない。

そんな事よりも、その時の私は大好きな祖父が自分を「悪いことをした人」と語るのが納得いかなく、もやもやしつつも「おじいちゃんは悪い人じゃないよ、おじいちゃんはいつも優しいよ。」と気持ちだけはめいっぱいの反論をした。
けど、結局その時は「はい」とも「いいえ」とも言葉はなく、目も合わせることなく祖父はどこか遠くを見るような表情をしていた…。

いつでも、私をはじめとした孫たちの見方でいて、例えわがままを言ったり、ケンカをしても頭ごなしの否定的な言葉をかけず「今ので本当に良かった?」と考えることを促して、また一緒に考えてくれていた。これを私は、他の人にはない祖父の一番の優しさだと思っていた。そんな優しさを持っていた祖父が、自分の問いに一切答えなかったこの瞬間が今でも強烈に残っている。


後になって、この時の事を思いかえして、祖父が経験した「戦争」はどうして起きたのか。なぜそうしなければならなかったのかが知りたくて仕方がなくなり、そこから自分でしらべるようになった。
……なにせ近現代は学校でまともにやらないから。


結局、祖父どころか、祖母に至っても戦争の経験談を聞くことなく、みんな他界してしまった。
祖母にはいちど「聞かせてほしい」と頼んだが、「せっかく戦争のない時代に生まれたんだから、聞かない方がいいのよ」と笑顔で一蹴された。笑顔だったけど、それ以上の追及は許されないという思いを抱かせる笑顔だった。この時尋ねた祖母は、終戦の前日に家の目前にある海軍工廠の大空襲を見たのだと母から聞いた。よほど恐ろしい光景だったのだろう。また、それゆえにその光景を孫に自らの口で語りたくなどなかったのだろうと思った。


まだまだ、自分の知りたい事(歴史)への追及は道半ばと思う。
けれど、一定の答えが見つけられたと思ったら、それを冥土の土産に、いつでもこの世とサヨナラしていいと思っている。
「いっぱい調べたけど、おじいちゃんが悪いわけじゃない」その言葉を一言伝えられたらそれでいいと思っている。



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拍手、ありがとうございましたvv
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